虫退治と、“アヒムサー/非暴力”について考える

kawai noriko k

小さな命と向き合うということ

うちのスタジオは地下にあるせいか、どうしても虫が出やすいんです。
クモのような子はできるだけ外に逃がすようにしてるけど、
小さな虫たちは、一度逃がしてもまたすぐに戻ってきてしまったりする。

人が集まるスタジオとして、衛生や安心感を守る必要もあって、
どうしても退治せざるを得ない場面も出てきます。

そのたびに思うのは、
「これって、アヒムサ(非暴力)に反してるのかもしれないな」
という、心のざわつきです。


アヒムサは“行為の正しさ”ではなく、“心の在り方”

ヨガの八支則のひとつ、アヒムサ。
単に「何も殺さない」というルールとして捉えると、私は毎日それを破っていることになります。
でも、そこに迷いや葛藤があって――

同じ虫でも、大きい子もいれば、小さな赤ちゃんみたいな子もいる。
「また命が生まれてるんだな」と思うと、手を止めたくなる瞬間もある。

しかも中には、逃げたり暴れたりせず、静かに捕まえられる子たちもいて。
そんなとき、「なんだか可愛いな」って思ってしまうことさえあるんです。

それでも、空間を守るために、退治する。
いつも「ごめんね」って思いながら。。

殺生することは変わらないけど、
少なくとも「命を軽く扱いたくない」と感じる、この気持ちを大切にしたいと思っています。


八支則は“完璧なルール”ではなく、“選び方の道しるべ”

ヨガの八支則って、必ず守らなきゃいけない掟というよりは、
“どう生きたいか”、“何を大切にしたいか”
を見つめるための道しるべだと思っています。

完璧に守ることが目的ではなくて、
日々の選択の中で「自分がどんな気持ちでそれを選んでいるのか」を
丁寧に見つめ直すきっかけになるもの。

それが、今の私にできるヨガの実践なんだなと感じています。


日常の中にある、小さなアヒムサのヒント

他にも、日常の小さな選択に、「非暴力」のヒントは潜んでいる気がしています😊

たとえば、
誰かに対しての言葉。
自分に対する扱い方。
ふとした瞬間の判断。
など

最近、あなたはどんな“非暴力”を選びましたか?